データ集約システムIoTスマート牡蠣養殖IoT海洋センサーLTELTE作業指示インターネットクラウド研究・ノウハウ株式会社リブル事業内容:水産業徳島県海部郡海陽町宍喰浦字那佐337-55URL: http://reblue-k.com/データ確認→判断責任者養殖中これまで、徳島県海陽町の海洋は牡蠣養殖には向かないといわれていたが、データを活用して養殖に成功。この仕組みをもとに各地の牡蠣養殖産業を支援していくシングルシード方式による養殖6導入活用目的効果的な牡蠣養殖方法の探究牡蠣養殖事業の支援IoT、海洋センサー、クラウド、タブレット・スマートフォンテクノロジ共創事業者LTEPC、スマートデバイス等で確認し、責任者が作業員へ作業指示LTEPC、スマートデバイス等で確認し責任者が作業計画、出荷計画を策定Profile 徳島県海陽町の穏やかな海辺では、養殖中である牡蠣の重さによる選別や、殻を整える作業が行われていた。太平洋に面し、水が澄んでいて水温も高いこの地は、これまで牡蠣の養殖には適さないといわれてきたのだが…。 水産業のベンチャーとして2018年に設立されたリブルは、難しいといわれる地域で養殖を成功させ、担い手が減っている日本の水産業に新しい可能性を開こうと、地域の理解・協力を得て、牡蠣の養殖に挑戦してきた。 海洋の環境データをIoTによりクラウドに取得・蓄積し、効率的な牡蠣養殖方法を見いだす「IoTスマート牡蠣養殖プロジェクト」を推進している。 この結果、2018年度に比べ2022年度は出荷数が2万貝から15万貝に、作業時間は年間400時間以上も削減することができた。 牡蠣の養殖手法として、リブルはシングルシード方式を選択した。バスケットの中に牡蠣の種苗を入れ、海に設置したワイヤーに取り付けて養殖を行う手法である。一つひとつの牡蠣をバラバラの状態、つまり牡蠣が生活している本来の環境に近い状態で育てることができるのだ。 データを取り、生育結果との関係性を見るなど試行錯誤を重ね、より運用しやすい現在のIoTシステムを構築するに至った。 代表取締役CEOの早川尚吾氏はその意図を次のように説明する。 「徳島大学に協力をいただき水温など海洋環境データと生育データを分析すると、その関係が徐々に解明され、海洋環境に合わせて効率よく作業をすることで、身入りの良い牡蠣を養殖できるようになりました。この研究をベースに、他地域でも環境データを取得してアドバイスができれば、出荷増、つまり漁業者の所得が増え、若い人からも水産業への関心が高まると期待できます」 海洋で取得するデータは、水温、クIoTスマート牡蠣養殖プロジェクト図1 牡蠣養殖場の海洋センシング&データ活用システム海洋環境測定作業員水温・気温濁度揺れ養殖場管理養殖管理アプリ海洋環境データをセンシング生育状況との関係を見るグランプリ・総務大臣賞・モバイル中小企業賞株式会社リブルKDDI株式会社 海陽町 国立大学法人徳島大学「獲れる」「売れる」漁業で担い手不足の解消を環境センサーデータを活用し、最適養殖を指南
元のページ ../index.html#6