オンライン診療タブレットdriverオンライン診療タブレット伊那市事業内容:自治体長野県伊那市下新田3050番地URL:https://www.inacity.jp/⑦オンライン診療⑤看護師乗車④ルート案内③運行開始テレビ会議システムモバイルクリニック車両伊那市で使われている車両および、診療場所となる車内の様子MONETTechnologies事業本部商品企画部課長代理松井拓己氏患者宅患者宅まで看護師が乗った車両が赴く⑥患者宅到着遠隔聴診システム遠隔エコーシステム地域医療多職種連携システム伊那市 企画政策課 新産業技術推進係 新産業技術推進コーディネーター 谷田覚氏(右)同課同係 主事 大塚弘志氏(右)9Profile 長野県伊那市の中山間部にある住宅に「青い車」が停車。高齢の患者が車に乗り込み、乗車している看護師のサポートを受けつつ画面の向こうにいるかかりつけ医と会話する。 伊那市では、医療設備を備えた車で看護師が現地に向かう遠隔医療「モバイルクリニック事業」を2019年から実施している。市が企業と連携して車両や予約システムを用意し、医療行為は一般のオンライン診療と同じ枠組みで患者と医師の間で行わ れる。 この方法を選んだ背景について、伊那市企画政策課の新産業技術推進コーディネーター谷田覚氏は次のように説明する。 「遠隔医療はメリットがあるものの、高齢者の方にはスマートフォンなど機器の設定にハードルがあります。医師側も、画面に映る顔色と会話のみでの診療は少々情報量が少ない。双方の課題に挑んだのが当事業でした」 車の中には、ベッドや椅子などに加え、通信機器、さらに遠隔聴診器や遠隔エコーなどの医療機器を整備。また、看護師が患者のそばにいるのでオンライン診療や、遠隔医療機器の操作などのサポートを行うことができる。 診療予約や配車などのシステムおよび車両利用の窓口を担うのが、MONET Technologiesである。 同社商品企画部課長代理の松井拓己氏は次のように話す。 「車でのサービスとして医療を提供するコンセプトで開発し、最初に実行してくださったのが伊那市でした。 オンライン診療がさらに快適・安心になり、医師の方も喜んでくださっています」 システムに医師が遠隔医療の予約を入れる(診療の内容など医療行為にかかわる情報は登録しない)と、患者宅の住所から看護師の乗車時刻を計算して通知。往復の所要時間を考慮して予約可能な時間帯が更新される。同時に、運転を担う事業者(JRバス関東へ委託)の専用タブレットにも、予定を通知する。 実施費用の確保について、同市企画政策課主事の大塚弘志氏は、「当事業の予算のうち95%は国の交付金および交付税であり、市の負担を最小限に革新的なサービスを実現するのが伊那市の特徴」と話している。遠隔医療によるモバイルクリニック事業図 モバイルクリニック事業の概要診療所(複数)患者と次回診療について調整①診療予約複数の診療所からの運行予約を管理運行事業者ドライバータブレットへ配車指示②配車指示DATA導入活用目的中山間地の医療支援遠隔診療の充実テクノロジ医療MaaS、運行ルーティング遠隔医療機器医療MaaS配車システム連携またはシステム構築予約情報から最適な運行ルートを選択MONET Technologies株式会社モバイルパブリック賞伊那市看護師がサポート 診療環境搭載の車を使った遠隔医療
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