カメラディスプレイMEC5GカメラMECAzure株式会社南紀白浜エアポート事業内容:空港の運営URL:http://shirahama-airport.jp/移動③コンテンツ (ペイントした航空機) の共有company屋外体験④自動運転車両に 搭載⑤仮想空間上コンテンツの⑤仮想空間上コンテンツの 配信 配信MEC5Gペイントした飛行機が飛んでる!日本航空が1日3便往復するほか、チャーター便も発着する南紀白浜エアポートオペレーションユニット長 池田直隆氏Profile連携またはシステム構築日本電気株式会社 凸版印刷株式会社マクニカ株式会社 日本航空株式会社バーチャル飛行機を飛ばし、空港で最新技術体験を 2022年夏、和歌山県白浜町に位置する南紀白浜空港では、MRグラスを装着した参加者が、バーチャルな飛行機のリアルな滑走路への着陸を見学した。機材は事前にMR上でペイントしたオリジナル飛行機だ。空港内の見学場所までは自動運転車で移動。最先端の技術とエンターテイメント性、空港というリアルの場の融合である。 日本の多くの地方空港は赤字経営を余儀なくされている。2019年4月より、和歌山県から空港運営権を受けた南紀白浜エアポートは、現状を嘆くことなく、空港を拠点にした地域活性化に挑戦している。 オペレーションユニット長の池田直隆氏は次のように方針を説明する。 「紀南エリアは魅力ある観光資源が非常に多い。私どもは旅行業の免許を取得して首都圏から観光客を呼び込むと同時に、需要を平準化するためビジネスのお客様の誘客にも積極的に取り組んでいます」 様々な取り組みの結果、2022年はコロナ禍前の2019年を上回り、過去最高の搭乗客数を実現した。 ビジネス客が増えた理由の1つは、空港が「目的地」になったからだ。「空港を舞台に先端のIT技術を用いた課題解決の実証実験に挑戦し、IT技術者や関係省庁をはじめ様々な方が訪れてくださっています」と池田氏。 ドローンによる橋梁点検、ドライブレコーダーを活用した滑走路の調査・点検など、ハード面の課題解決を目的とした取り組みは、実証中を含め7つのプロジェクトに及ぶ。 業務効率化が進み生産性が向上したところでもう一つの課題が見えた。 空港の業務は、1日3便飛行機が離着陸する時間帯に集中する。間の時間帯を生かせる「コトづくり」として発案したのが、「MRによりオリジナルの飛行機をバーチャルで飛ばす」プロジェクトだった。 同空港に就航している日本航空の協力のもと、技術面では、NECのローカル5G基盤、同社や凸版印刷のバーチャル技術、マクニカの自動運転技術などが結集された。仮想ペイントした情報と現実世界の情報をMECサーバで合成。MR参加者以外もモニタで飛行の様子を見ることができる。 体験会の参加者からは、「お金を払っても参加したい」と喜びの声が上がっている。地域の子どもたちに最新技術に触れる機会を提供する点でも大きな意義がある。 池田氏は、今後の展開について「MR空港体験を含むこれまでの取り組みをパッケージ化し、白浜空港と同様に業務の効率化や平準化を目指す他の地方空港にも提供していきたい」と話している。MR空港体験図 空港におけるMR体験の流れ屋内体験現実空間と仮想空間を合成①MRグラスの中で ペイント他者のペイント内容自分のペイント内容②仮想空間上のペイント内容等の共有10DATA導入活用目的空港を核とした地方創生業務の平準化テクノロジMR、ローカル5G、自動運転モバイル中小企業賞株式会社南紀白浜エアポート
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